食品中のヒ素について

 ヒ素は環境中への自然の存在や人的活動による混入等により水、空気、食品、土壌などに炭素を含む化合物(有機ヒ素)や そうでない化合物(無機ヒ素)として存在しています。

ヒ素は自然界及び人工物の両方に存在する化学元素です。ヒ素には有機ヒ素と無機ヒ素の2種類の型があり、土壌、水、食品などに存在しています。とりわけ無機ヒ素には健康への長期的な影響が懸念されています。食品中には穀物、野菜、果物に存在します。土壌や水からの吸収が原因とされていますが、基本的には吸収されにくいです。ただし、米は例外です。また、水産物にも多く含まれているものがあります。

長期的なヒ素の摂取は心臓病や肺がん、皮膚がん、膀胱がんとの関連が指摘されています。FDAはトータルダイエットスタディプログラムにおいて1991年より食品中のヒ素の含有量を調べ続けている他、有害物質調査プログラムにおいてもヒ素の含有量を調査しています。

規制の動き(ヒ素)

*りんごジュースにおいて10ppbを設定。ただし、これまでの分析で10ppbを上回るりんごジュースはほぼない。

*2008年になしジュースにおいて無機ヒ素23ppb以上を健康への長期的な影響が懸念されるものと定めた。その後、サンプル分析を実施し、そのうち基準値を超えたサンプルについて自主回収の指導または警告文書(是正措置の指導)を発行

*米及び米を原料とするについては2013年9月に含有量のデータを公表した。データ取りをしたのみでこれからどうするかは検討中である。